ありがとうを、君に

何さ何さ!2人して鈍感ってバカにして!


「…でも、胡桃は何事にも一生懸命でね。大したことない相談とか愚痴とか、全部真剣に話聞いてくれるの。大好きな親友だよ!」


いきなり玲香が褒め出すから、どう反応したらいいのかわからなかった。


「え、恥ずかしいじゃんそんなふうに言われたら…!」


赤面する私を見て、玲香はふふっと微笑んだ。


「胡桃と玲香ちゃんはすごく仲が良いんだね、羨ましいなぁ」


一瞬だけ、楓人くんは少し切なそうに窓の外の、遠く遠くを見つめているように見えた。


「楓人くん、私実は、仕事に行く時バスで見かけたことあります…ここ最近は全然見かけなかったけど」


「…まじで?同じバスに乗ってたんだ」


また一瞬だけ楓人くんの顔が曇ったような気がしたけれど、すぐにいつもの優しい顔に戻っていた。


「それで、胡桃とも知り合いだったなんてびっくりしちゃって!」


楽しそうに話す玲香。