「三神さん!」 真っ暗な道を一人出歩かせるわけにはいかず、俺は彼女の家の近くまで迎えに行った。 「琉生には誤魔化せましたか? ――茗花様」 「まぁ…何とか。 でもあたし、アドレス教えました?」 口元のひきつりを見れば、喧嘩の火種を蒔いてしまったようだ。 「いえ。 でも今は簡単に他人の情報が解る時代ですから」 「…アドレスの事は良いですから。 ――飛鳥は自分から言いましたか?」 いつもは鈍感を通り越すくらいのある意味スゴい子だが、今回はなぜか鋭い。