聞いた私が悪かった。
兄の結婚式で1度だけお会いした妹さんは、とても可愛い人だった。
それでもダメになっちゃうんだ・・・。
どうしたって、自分と照らし合わせしまう。
「ごめんなさい。私、今日は余計なことばっかり言っちゃうわね。折角、莉奈ちゃんとゆっくり話せてるのに。」
「私も真美さんとゆっくりお話しできるのは嬉しいです。いつもは兄がうるさいですもんね。」
「莉奈ちゃんと会えると、雅治さん、張り切っちゃうから。さっきも部屋に行ったのはわざとよ。気になって仕方ないみたい。」
噂をしていると、兄が帰って来た。
「あー、ゆっくりできる時間は終わりですね。」
ケーキを大事そうに抱えたまま、いきなり大声をあげる。
「莉奈、さっきの男は誰だ!」
「雅治さん、葵が寝てるから静かにお願いします。」
真美さんがピシャリと兄に注意をする。
「ごめん。」
素直にあやまる兄が可笑しかった。
「友達よ。ちょっと話をしてただけ。」
「男友達とテレビ電話なんかするか?」
「じゃあ、彼氏って言ったらどうするつもり?私もう29歳だよ。もし、結婚できなかったらお兄ちゃんのせいだからね。」
「何で俺のせいなんだよ。莉奈がいい男を連れて来たら、いつでも大歓迎だよ。お前は、男を見る目がないから、心配なんだよ。」
「お兄ちゃんの言ういい男ってどんな人?」
「そうだな、俺みたいに仕事ができて、女を泣かせない男かな。」
「よく言うよ、自分で。」
いつもの会話を交わしながらも、兄が拓海の存在に気付いていないことにホッとする。
兄の結婚式で1度だけお会いした妹さんは、とても可愛い人だった。
それでもダメになっちゃうんだ・・・。
どうしたって、自分と照らし合わせしまう。
「ごめんなさい。私、今日は余計なことばっかり言っちゃうわね。折角、莉奈ちゃんとゆっくり話せてるのに。」
「私も真美さんとゆっくりお話しできるのは嬉しいです。いつもは兄がうるさいですもんね。」
「莉奈ちゃんと会えると、雅治さん、張り切っちゃうから。さっきも部屋に行ったのはわざとよ。気になって仕方ないみたい。」
噂をしていると、兄が帰って来た。
「あー、ゆっくりできる時間は終わりですね。」
ケーキを大事そうに抱えたまま、いきなり大声をあげる。
「莉奈、さっきの男は誰だ!」
「雅治さん、葵が寝てるから静かにお願いします。」
真美さんがピシャリと兄に注意をする。
「ごめん。」
素直にあやまる兄が可笑しかった。
「友達よ。ちょっと話をしてただけ。」
「男友達とテレビ電話なんかするか?」
「じゃあ、彼氏って言ったらどうするつもり?私もう29歳だよ。もし、結婚できなかったらお兄ちゃんのせいだからね。」
「何で俺のせいなんだよ。莉奈がいい男を連れて来たら、いつでも大歓迎だよ。お前は、男を見る目がないから、心配なんだよ。」
「お兄ちゃんの言ういい男ってどんな人?」
「そうだな、俺みたいに仕事ができて、女を泣かせない男かな。」
「よく言うよ、自分で。」
いつもの会話を交わしながらも、兄が拓海の存在に気付いていないことにホッとする。



