ぎゅっとしてと両手を広げてハグを求めたら、愛しそうに目を潤ませ抱きしめてくれた。
「ほんと、頑張ってたよ。出産ってあんなに大変なんだな」
「もう痛さに何度も無理って思ったけど、赤ちゃんに会えたら、あの辛さがどこかへいっちゃった」
ポンポンと頭を撫でる晶斗の手は、出産の労を労っているようだった。
「俺は、父親になるのに何の役にも立たなかったな。望愛は、すごいよ。何時間も痛みに耐えて、産む時もあんなに大変なんだな」
「晶斗がいてくれて、心強かったよ」
私も、晶斗の背をポンポンと撫でた。
確かに心強かった。が…残念なことは口に出さない。
拗ねられると面倒だから…
「これから、パパもあの子のお世話することあるでしょ」
「あぁ、まずは名前だよな」
パパと呼ばれ、先程までの落ち込みはどこかへ消えたらしく、今後の自分の役割を想像して嬉しそうに笑った。
そして、次の日赤ちゃんが病室へお引越ししてきた。
病院によって、赤ちゃんと母親と別にするところもあるらしいが、私が入院したここは、産んで1日目は、ゆっくりと休めるようにと新生児室で赤ちゃんはお泊まりするが、2日目からは母子同室になる。



