「さて……そろそろ浄化しないとね……君がいれば、どんな困難とも戦える気がした」

次に筆が光り、「戦」という文字が浮かび上がると文字はすぐに消えていって、彼の手の中で1本の刀となった。

男の子は、刀を握ると怪物に向かって走り出した。そして、男の子は空高く飛び上がると刀を振り下ろす。だけど、怪物は男の子を吹き飛ばした。

男の子は本棚に体をぶつけると、床に倒れる。男の子は立ち上がると、刀を構え直した。

「……っ!」

怪物は、僕に向かって光線を放つ。

「……小さな幸せでさえも、いつも弾けて消えるんだ」

ふと頭に浮かんだ言葉を口にすると、僕の目の前に半透明の青い盾が現れた。その盾に光線が当たると、それは怪物の方に向かって飛んでく。

少しの間僕の目の前にあった盾は、「弾」という文字に変わって消えていった。

「……っ!」

怪物の後ろから男の子が斬り掛かる。男の子の斬撃を食らって、怪物は弾けて消えていく。怪物がいた所には1冊の本が浮いてて、ゆっくりと地面に落ちていった。

その本を手に取った男の子は「浄化完了」と僕を見つめる。

「……空に向かって、前を向きたいと願った」

男の子がそう言った瞬間、刀は光に包まれると弾けて、光は男の子の髪で髪飾りとなった。そして、男の子が服の上から着ていた装飾品の付いたローブが消える。