「・・・・・・・。」


大悟のキラキラした髪の毛を見ながらボーっとしていた。
彼女が居るのか、知らなかった。
まぁ。いるよね・・・。だらしないし口悪いしバカだけど。
可愛い顔して頭も良い・・・。


「・・・・・・すき・・・。」

「・・・・・は?」

「?!」


うっかり声に出してしまった、変なこと言ってしまった。
大悟が赤ペンでマル付けをしていたのを止めあたしを見つめてくる。


「え?!ごめんね?!間違えたの!!!!言葉のあやってやつ!!!」

「・・・・・・・・・。」

「ごめん・・・。彼女いるのに・・・。本当にごめん忘れて?!」

「・・・・・間違いなら・・・ええわ・・・。」

「-------・・・ごめん・・・。」


大悟が赤ペンを握りまたマル付けを再開する。
あたしは心臓をバクバクさせながら大悟を見ていた。
自分の言葉にしてわかった事。あたし、大悟がすき。
たぶんあの雪の日から。
綺麗な顔立ち、細い体のライン、大きな手。
口は悪いけど本当は優しい。

このまま、わすれてもらっていいのかな・・・・。


「ねえ。」

「・・・・・・何じゃ」

「やっぱ・・・忘れないで。」

「・・・・・・・・。」


再び手を止め、あたしを見つめてくる大悟。


「・・・たぶん。言わなきゃだめだと思ったから・・・。」

「・・・・・俺、彼女おるって・・・。」

「言ったよ・・・聞いてた。別に彼女になりたいとか言ってない・・・。」

「・・・・・・・・・。」

「伝えたいだけ・・・。」


大悟の目をじっと見つめた。


「・・・・・・ごめん・・・。」


あたしから目をそらす大悟。
当たり前だ、彼女いるって言ってたし・・・。
振られるのが当たり前。
でも、涙が出てくる。