あたしも体を起こした。


「お茶・・・買ってきた。」


さっき昌悟さんがボタンを押したHOTのお茶を大悟に渡す。


「何でHOTなんじゃ。」

「飲みたいかなって。」

「飲みたないわ。」


お茶の缶を手に持ち蓋を開けお茶を飲む大悟。


「飲むじゃん(笑)」

「喉かわいてたんじゃ。」


今までみたいなやりとり。さっき振られたばっかりなのに。
大悟が普通でよかった。


「はるか。」


あたしがぼそっと呟くと、大悟がびっくりした顔をした。


「って彼女?」

「・・・・・・・ほうじゃ。」

「写真ある?!」

「なんで?」

「見たいからじゃーん♪」

「つーか何で名前知っとんじゃ・・・。」

「さっき寝言、言ってたから♪」

「・・・・・・・・・・。」


大悟がため息をつきながらスマホを触りだした。
わくわくしながら待っていると、大悟がスマホの画面を見せてきた。

すごい美人な人と今よりも少し若い大悟が笑顔で写っていた。

はじめて見たはるかさんは、色白に少し明るい栗色の髪の毛。

細い手、綺麗な二重。

隣に写っている大悟も今まで見たことないような笑顔で笑っていた。


「美人・・・・・。」

「当たり前じゃろ。」


写真の2人は半そでを着ていた。


「ねぇー、この写真いつの??」

「去年の夏。」

「なんでよ!最近の見せてよ!」

「いやじゃーー。」


大悟がスマホのホームボタンを押し、画面を閉じる。


「ケチ!」

「ケチじゃないじゃろ。」

「でも・・・すごく美人だった・・・。」

「そうやろ?」

「何歳?」

「2個うえ。」

「えぇ?!年上?!」

「そうじゃ。」

「どうやって・・・出会ったの?」

「・・・・・・・。」


問いかけると、大悟は少し時間をおいてゆっくり話しだした。