◇ ◇ ◇ 後日。 満の仏顔をさらに崩す光景が、彼の目の前に現れた。 (……どういうこと?) それは大谷に水族館に誘われていた日のことだった。 予定がなくなり、暇をもてあました満は一人ふらりと街に出ていた。そこで見た、とあるカフェのガラス窓越しに見えた和葉の姿。 和葉は年上らしき若い男と向かい合って、楽しげに笑っていたのだった。