いじめっ子の話


「陽介っ!」

一葉の声で我に返ったのか私の髪から手を離す。

舌打ちをして自分の部屋へと返っていく陽介を横目に、

「ごめんね…」

薄っすら涙を浮かべながら陽介の代わりに謝る一葉に私は言った。

「あんたはいいよね…“黒龍の姫”だから男に守ってもらえて」

そう、何を隠そう一葉があの黒龍に気に入られた姫なんだから。

「そんなっ!」

「身体でも売ったわけ?」

「違う!」

顔を真っ赤にしながら反撃する一葉に苛立ちが隠せない。