運命が変えた一夜 ~年上シェフの甘い溺愛~

目の前に並ぶ新鮮な食材たち。
市場でのアルバイトでは食材の見分け方を教えてもらった。
ひときわ目のひく新鮮な食材をみながら今夜のおすすめメニューを考える。

自分の店を持ったのは、実際に自分の料理を食べる人とコミュニケーションがとりたかったからだ。
日本料理店を営んでいた父は調理場とカウンター席のみの店にこだわっていた。

お客様とは一期一会。
一品一品に想いを込めておもてなしをしたいという熱い想いを幼いころから悟は見て来た。

悟が有名なホテルのレストランをいくつもやめて、自分の店を持ったのにはそんな父の想いが残っているからだ。
店の大きさも悟のこだわりだ。

すべてのお客様にちゃんとおもてなしをしたい。

悟はレストランで出すメニューのほかに、綾乃のために何をつくろうかと考えていた。