運命が変えた一夜 ~年上シェフの甘い溺愛~

何度も時計を見て、いつものように山積みの書類を減らしながらその時が来るのを待った。

今日は、悟にすべてを話そう。

そう決めていた。

これは悟にお世話になったからじゃない。

ただ、悟に聞いてほしい。
そう思ったからだ。

いままで哲史以外の人に自分のことは話しては来なかった。
むしろ哲史にも、言わなくてもわかってくれているだろうとあえて言葉にしなかったこともたくさんある。

こんなにも自分のことを聞いてほしい、知ってほしいと思うのは久しぶりだ。