運命が変えた一夜 ~年上シェフの甘い溺愛~

分娩室から病室にうつった綾乃。
赤ちゃんも検査を終えて病室に戻り、さっそく母と子の生活がスタートした。

悟もレストランを休み、数日は一緒に過ごすことを決めていて、一緒に過ごすことができる産婦人科にしていた。

壮絶な出産を終えた綾乃は赤ちゃんが病室に来た時にはぐっすりと眠っていて、代わりに悟が生まれたばかりの赤ちゃんを抱っこした。

生まれたての赤ちゃんはほわほわで、抱くのが正直怖い。
変なところに汗をかき、変なところに力が入ってしまう。

それでも、悟は愛おしくてたまらない。

疲れ果てている綾乃を起こさないように、すやすや眠る我が子を抱きながら、病室を歩く。

かわいいだけじゃ足りない。
愛しいだけじゃたりない。

この感情に名前を付けるとしたら、なんといえばいいのだろうか。