運命が変えた一夜 ~年上シェフの甘い溺愛~

朝日がのぼり始めた時間に愛する命が生まれた。


産声を聞いた瞬間、綾乃も悟も、涙を流した。


この奇跡を待っていた。


失った命の悲しい記憶。
だからこそ、この奇跡の大きさと大切さと愛しさを知っている二人。

生まれたばかりの命を抱きしめながら、産声を上げる我が子と3人で涙を流した。

「愛してる」
涙ながらに悟が綾乃の耳元で伝えた言葉に綾乃も「愛してる」と返す。

二人は見つめ合ったまま、この奇跡に感謝し、かみしめ合った。