運命が変えた一夜 ~年上シェフの甘い溺愛~

「ごめん・・・・ごめんなっ・・・」
離れている時間、綾乃に言いたいことはたくさんあった。
話したいこと、言いたいこと、かけたい言葉。

ずっとずっと考え続けて、やっとまとまったはずだったのに、綾乃の姿を見た瞬間すべてが吹き飛んだ。

そして、出てくるのは・・・
「ごめんな・・・ごめん。綾乃・・・ごめんな・・・」

こんなちっぽけな言葉ばかりだった。


こんな想い、俺と出会わなければしなくて済んだかもしれない。
俺と出会わなければ・・・

初めて悟は後悔した。

綾乃と出会ったことを。
綾乃に想いを告げたことを。
あの日・・・綾乃の涙に出会った日のことすら・・・悟は後悔した。