運命が変えた一夜 ~年上シェフの甘い溺愛~

変に負荷をかけていた左足のヒールが見事に折れた瞬間綾乃はバランスを崩して転んでしまった。

地面に両膝を両手をつく形で転んだ綾乃。
自分の状況にショックが大きすぎて動けない。

出るのはため息と・・・「お腹すいた・・・」の言葉だけだった。




むなしい・・・痛い・・・寒い・・・・


お腹すいた・・・


最悪な状況に、泣きたい気持ちがMAXに膨らむ。
地面をじっと見つめながら、何とかもう一度立ち上がらないと。
自分のことは自分で守るって決めたんだから。

一人で・・・頑張る覚悟を決めたんだから・・・

そう自分に言い聞かせ再び立ち上がることに綾乃は残っている力を振り絞る。