運命が変えた一夜 ~年上シェフの甘い溺愛~

マンションに着くと綾乃を起こし、部屋に向かい、洗面所に綾乃を連れて行く悟。
手洗いを済ませた綾乃の顔を、クレンジングオイルでふき取り、楽な格好への着替えも手伝う。

フラフラの綾乃をリビングのソファに座らせて夕食の支度を済ませると、綾乃をダイニングテーブルに促す。

「今日はさわらのレモン焼と、大豆たっぷりのミネストローネスープ。」
「おいしそう」
綾乃はリクエストしたさっぱり系の物を用意してくれた悟に感謝しながら食べ始めた。

でも、自分でも体調が読めないのがつわり。

「ちょ・・・」
綾乃は椅子から立ち上がり、トイレへ向かう。
途中、体のバランスが崩れて転びそうになる綾乃の手をとっさに悟がつかみ、何とか転ばずに済んだ。
「気持ち悪い?」
悟の言葉に返事をする余裕がない綾乃は首を小さく縦にふる。