運命が変えた一夜 ~年上シェフの甘い溺愛~

「愛してる」
毎日毎日、悟は何度も気持ちを言葉にする。

綾乃の瞳をまっすぐに見て、話しを聞いてくれる。

誰かを信じることが怖くなってしまった綾乃が不安にならないように、悟は抱きしめキスをして、ぬくもりに気持ちを込めて伝えてくれる。

その絶え間ない愛の表現に綾乃は心から安心できていた。

「私も愛してる」
いつの間にか、綾乃自身苦手だった愛の言葉を口にすることにも、抵抗感が減り伝えられるようになっていた。

名残惜しそうに何度も振り返りながら出かけていく悟。

綾乃は見送った後、朝食の片づけを済ませいつものように掃除と洗濯を始めた。