運命が変えた一夜 ~年上シェフの甘い溺愛~

でも・・・時々誰もいないフロアで一人パソコンのキーをタップする音が響くとむなしく感じてしまうことがある。

今もそうだ。

今日のためにどれだけ頑張っても、無駄になってしまうこともある。

時計を見るとすでに終電まで1時間をきっている。
レストランには間に合わない。

大きな虚しさを感じながら綾乃は仕事をこなしていった。

あとは明日やるしかない。
休日出勤も多分終電までフルコース確定だ。

終電に間に合わなくなる時間ギリギリで綾乃はデスクから立ち上がり、パソコンの電源を落とした。

今日は朝のスムージー以外何も食べていない。外回りで出されたブラックのコーヒーでお腹を満たしていたせいか少し胃がきりきりとした。