運命が変えた一夜 ～年上シェフの甘い溺愛～

「俺の空っぽになってた心に、光をくれたのは綾乃、君なんだよ。」
悟の言葉に綾乃の瞳から一筋の涙が溢れた。

「きれいな涙。」
そう言いながら悟が大きな手で綾乃の涙を拭う。

「迷惑だなんて俺は思ってない。むしろ俺には足りない。もっと俺も綾乃に何か返したいって思ってる。一緒にいたいんだ。そばにいて、もっと綾乃を知りたい。話がしたい。俺の料理を食べてほしい。デートがしたい。支えたい。守りたい。頼られたい。・・・俺、わがままになる。綾乃のことになると。」
綾乃の心をほぐすような言葉に綾乃はふっと笑った。

「返事・・」
「ん？」
「告白の返事」
「あぁ。焦らなくていい。俺、我慢できないっては言っても我慢する。迷惑はかけたくないし、突っ走らないようにセーブする。」
困ったように照れ笑いをする悟に綾乃は微笑み返す。