運命が変えた一夜 ~年上シェフの甘い溺愛~

「自分のレストランをもっても、そこの料理を喜んでもらえても、雑誌に掲載されたりテレビに出演してもさ、俺は全然満たされなかった。ずっと心は空っぽなんだよ。何をしても満足できない。そんなときに店に綾乃が現れた。」
大きな手で、綾乃が寒くないように体を包み込むように抱きしめる悟。

綾乃は心から安心を感じる。

「俺の料理を食べて泣いてる綾乃を見た時に、どうして泣いてるのかって惹きつけられた。気になって料理しながら、綾乃のことめちゃくちゃみてたんだ。」
「・・・」
綾乃はその日のことを思い出す。

ギリギリの精神状況でふと立ち入ったレストラン。
スープを口にした瞬間、必死に大丈夫なように繕って来たものが崩れた。
どうしても、自分の湧き上がる感情をごまかせなかった。

そのくらい、あのスープの温かさに心まで温められ包み込まれたのだ。

思い出すだけでも、涙が出そうだった。