運命が変えた一夜 ~年上シェフの甘い溺愛~

「私の部屋と造りが違う。」
「方角が違うからなー。ここのベランダ、いいだろ?」
綾乃の部屋とは違って悟の部屋には大きなベランダがあった。

広いベランダから景色が一望できて、アイアンウッドのベンチとテーブルが置かれている。
「景色を見ながらお酒を飲むのが俺の楽しみなんだ。ケガしてるから飲めないけど。今度ここで一緒に酒のもうよ。」
「きれい・・」
景色に見とれる綾乃を、そっと悟はベンチに座らせると、「ちょっと待ってて」と部屋に入っていった。

次にベランダに出て来た悟の手にはブランケットとあたたかいミルクがもたれていた。


一緒にベンチに座りながら、あたたかいミルクを飲む。
毛布ぐるぐる巻きの綾乃は悟の肩にもたれながら景色を堪能した。

空には星も輝いている。