運命が変えた一夜 ~年上シェフの甘い溺愛~

たくさん失敗をしてきた。
辛い想いをしてきた。

でも前に進まないとならなくてがむしゃらに突き進んだりもした。

乗り越えられないのではないかと思う試練も幾度も経験している。


その分どんどんと臆病になるのは自分を守ろうとしてしまうから。

何も考えずまっすぐにただ進める無邪気さはどこかへ行ってしまった。



「きっと後悔はさせないよ?俺と一緒に居たら、いいこといっぱいある。あっもれなくおいしい食事つき。」
ごまかすように笑う悟に、綾乃は申し訳なく思いながら、リゾットをもう一口食べた。