運命が変えた一夜 ~年上シェフの甘い溺愛~

想いも考えも。
まっすぐな言葉で。

綾乃は自分を安心させるためにも、悟があえて言葉にして伝えてくれていることを知っている。
不安にならないように、そばにいて、微笑みかけて、言葉にして伝えてくれている。

「・・・」
すぐにでも付き合いたいと言いたい。
こんな時にも浮かんでしまうのは過去のつらい記憶。

前に進みたい。
悟と一緒に進みたい。

その気持ちは明らかなのに、前に進む一歩の勇気がどうしても出せない。

踏み出すのが怖い。

進みたいのに、進んでもいいのか不安になる。