「心配した」
左耳でささやかれるその言葉に、連絡を返さなかったことを怒っているのではないと綾乃は知る。
心配だから怒ってるんだ。
「ごめんなさい」
「けがの状態は?」
「左足のひびです。あとは全身の打ち身。」
「頭は?」
「異常なしです。」
「でも今日は経過観察しっかりするようにとか言われてない?」
鋭い悟に綾乃は言葉に詰まる。
「ばか」
悪口を言われているのに、その言葉に込められている悟の想いが伝わり、綾乃はふっと小さく笑った。
これは困っているわけではない。
「なに笑ってんだよ」
すかさず言われる悟の言葉に綾乃は「なんか・・・ほっとしたら笑えました・・・」と悟の大きな背中に手をまわした。
左耳でささやかれるその言葉に、連絡を返さなかったことを怒っているのではないと綾乃は知る。
心配だから怒ってるんだ。
「ごめんなさい」
「けがの状態は?」
「左足のひびです。あとは全身の打ち身。」
「頭は?」
「異常なしです。」
「でも今日は経過観察しっかりするようにとか言われてない?」
鋭い悟に綾乃は言葉に詰まる。
「ばか」
悪口を言われているのに、その言葉に込められている悟の想いが伝わり、綾乃はふっと小さく笑った。
これは困っているわけではない。
「なに笑ってんだよ」
すかさず言われる悟の言葉に綾乃は「なんか・・・ほっとしたら笑えました・・・」と悟の大きな背中に手をまわした。



