運命が変えた一夜 ~年上シェフの甘い溺愛~

話に夢中だった二人。
悟は綾乃から休日出勤の話を聞いて、急いで片付けて綾乃をマンションへ送り届けた。

できればもっとたくさん話がしたい。
でも、レストランは土日祝日は営業していて、平日は綾乃は時間が全く取れない。

二人は、せっかくあって話ができている今が終わってしまうことを残念に思った。

仕入れをしていた悟は車でレストランへ出勤していた。
マンションまでの短い距離でも綾乃は、すぐに眠ってしまう。

その顔は疲れが滲み、泣きはらした瞳は腫れていた。

本当はこのまま一人の部屋に返したくない。
でも、これ以上進めない。まだ。進めない。

悟はマンションについてからも少しの間、綾乃の寝顔を見つめていた。