藍先輩の危険な溺愛レッスン。

なぜか両手を胸の前で組んで、ジイッと見下ろされる。


「へ?反省会ですか?」


「うん、だってあんな断り方じゃまだあいつ諦めないだろ」


「権田さんのことですか?」


「そうそう、あいつもだけど電車の眼鏡痴漢野郎も」


「まあ、はい」


でも私からしたら精一杯拒絶しているつもりなんだけどな。あれ以上どうすればいいかわからないよ。


「ほら、またそんな顔」


「え?顔?」


「そういう頼りない感じの可愛い顔するからさ」


「でも、仕方な……きゃっ」


廊下にぼんやり立っていた私は壁際に背中を押し付けられた。


うわっ、これ壁ドン?


って思っていたら。


グイッ。


先輩の膝がなんと私の太ももと太ももの間を割るように壁に押し付けられ身動き取れない状態になった。


うそ、なにこれ、なにこれ?


膝ドン?それとも太ももの間ドン?