藍先輩の危険な溺愛レッスン。

先輩喜ぶかな……。


フフ、楽しみ。


そんなことをこっそり考えながら箸を動かしていると、ふと視線を感じた。


顔を上げたら彼が嬉しそうに私を見てニコニコ笑っている。


「あ、どうですか?」


「うん、いつもよりずっと上手い」


「今日のから揚げは特に自信作だって母が言ってました。サラダも食べてくださいね。先輩のために特別に栄養バランスを考えて作ってるんですから」


一人暮らしの先輩は毎晩飽きもせずにうちのお弁当を食べている。


ありがたいけど、こう毎日だと彼の健康が心配になる。


ほうっておいたらお肉ばっかり食べてるし。


だから、栄養が偏らないように野菜を多めにいれたり、お魚を足したりして特別メニューを作ってるんだ。


「あ、このポテトサラダうまい」


「本当ですか?それ私が作ったの」


「へえ、そうなの?俺の好きな味」