残念そうに眉を下げるから気になった。


「私も……見て欲しかったです」


中梅神社の夏祭りはこのご近所でも有名で、花火も上がるらしい。


出来ることなら、藍先輩と二人で行きたかったけどクラスのお誘いの方が先だったから仕方ない。


それになにより瑠夏ちゃんのためにもクラスの方に参加しなくてはいけない。


「先輩、ごめんなさい」


「いや、仕方がないよ」


彼はニコッと穏やかに笑って私のお腹に添えていた手を離した。


「俺も去年、生徒会メンバーで中梅神社の祭りに行ったんだ。
花火が凄く綺麗だった。
愛菜ちゃんも楽しんでおいで」


優しく頭を撫でられたのでホッとした。


良かった、彼はなんとも思っていないみたい。


「そうか愛菜ちゃんは友達のために頑張ってたんだもんね。
こんなに早く成果がでるなんて思わなかったけど、よかったね」