やっぱりまだ緊張はするけど、以前ほど怖くはない……ような気がする。


少しは免疫が付いてきたのかもしれない。


すると私達の話を聞いていたのか他の男子達が一斉に集まってきた。


「えーっ佐倉さん、夏祭り参加オッケーなの?」


「いやったー」


「俺めっちゃうれしい」


私達の机を囲むようにワイワイ騒ぎ出したので一気に血の気が引いて硬直する。


ああ、やっぱり人数が増えると辛い……辛いようぅ。


でも我慢我慢。


急いで笑顔をつくるけどどうしても顔がヒクヒクとひきつってしまう。


「ちょっとあんたたち、うっさい。愛菜に近づくんじゃないわよ。あっち行って」


瑠夏ちゃんは私の様子にいち早く気が付いて、男子達をあしらうようにシッシと言って手を動かす。


「なんだよ、寺田こえーな」


「なによ、うざいわね」


彼女は文句を言われても引かない。