「だから、そういうとこが……。
いいから、もう黙ろうね」


聞き分けのない子供をあやすようにニッと優しく笑う先輩。


頭を優しく撫でられたら、私の顔はふにゃっととろけてしまった。


顔と顔との距離が無くなる。


唇に柔らかい感触がした時には自然と目を閉じていて。


これって、2度目のキス。


「フ……」


でも……これって。


以前のとは全然ちがう。


求められるようなキス。


私の頭の後ろに彼の手が置かれて、何回も甘いくちづけが繰り返される。


だんだん深くなっていくから、意識が遠のきそう。


「んんっ」


彼は時々私が息継ぎをするための絶妙なタイミングを与えてくれた。


それだけできっと、慣れているんだろうなってわかる。


だけど私はほぼ初心者なので、こんな凄いキスは初めて。


膝がガクガクしてよろけそうになる。