藍先輩の危険な溺愛レッスン。

うんうんって何度も頷いた。


先輩の顔を見たら気が抜けて、ほんとは泣いてしまいそうなのを必死でこらえていた。


あんな風に男子から取り囲まれるのは凄く苦痛だった。


なにもされたわけじゃないのに、こんなに怯えてしまう自分が恥ずかしい。


無意識に藍先輩の腕をギュッと掴む。


それに気がついた瑠夏ちゃんはアッて小さく声を漏らした。


「あの、先輩すみません。
やっぱり、愛菜を保健室で休ませてあげたいんです。
私、担任の先生に知らせてきますから愛菜のことお願いできますか？」


「え？うん、じゃあこのまま保健室に連れて行くよ」


「じゃあ私、後から保健室にいきますのでそれまでついていてあげてください」


瑠夏ちゃんはテキパキと段取りを決めると、私にじゃあねって言って、階段を降りていった。


普段だったら、瑠夏ちゃんは私のことを他の人に委ねたりしない。