藍先輩の危険な溺愛レッスン。

彼はジャージを着ていて部活の朝練からそのまま教室へ来たみたいだった。


日に焼けた肌とハキハキした話し方がスポーツマンらしい雰囲気があった。


「あれ、確か君はうちの部の権田が告白した子だよね？」


「え？あ、はい。権田さんをご存知なんですか？」


「うん、俺サッカー部のキャプテンの石井って言うんだけどあいつから毎日のように君の写真を見せられているから覚えてたんだ」


彼はズイッと顔を近づけてきたので驚いた。


男子が苦手なので思わず目を逸らして俯いてしまう。


藍先輩からはこんな仕草はしちゃダメって言われたことがある。


よくわからかいけど、余計に相手の男性を刺激しちゃうらしい。


「実物の方が何倍も可愛いな」


「あ、いえ。そんなことは」


恥ずかしくて目が泳いでしまう。


「藍と権田が君をとりあってるそうだね」


「えっ、そんな」