藍先輩の危険な溺愛レッスン。

それはかなり珍しいことなんだ。


「微妙に目線はずすなよ。いいか、男に見つめられたら睨み返してやれ」


「はあ」


「男が苦手なんだろ?けどそういうオドオドしたところがつけいられるんだ」


「でもー」


そんなこと言われても性格だから仕方ない。


男の人は、昔から苦手。


電車やバスに乗るとよく痴漢にあうし。


普通に歩いているだけでしょっちゅうナンパされたり声をかけられる。


学校でもクラスメイトの男子ですら馴染めない。


小さい頃から私だけ意地悪されたりからかわれたりすることが多くてあんまりいい印象がないんだ。


「男が怖くても逃げないでちゃんと自分の力で、対抗できるようにしないと。
君みたいな美少女は特にね」


「はあ」


それができたら苦労はしない。だって怖いものは怖いんだもん。