好きは閉じ込めて【完】

わたしのマフラー迅くんのこのふわふわの高そうなマフラーと違ってやっすいやつだけどいいのかな。

そう思ったけれど目の前の彼はわたし同様満足そうに微笑んでいるから、まあいっか。



「迅くん、手ちょうだい?」

「はい、どーぞ」
 

マフラー交換で離れてしまったから迅くんに、はい。と手を出せば彼は当たり前のように手を出してわたしの差し出した手をぎゅっと握ってくれた。




「史華さん痛いんだけど?」

「え〜、そうかな?」

「いや、そうなんだって。落ち着いて」

「ふふっ」



嬉しくて繋いだ手を勢いよく振っていたら迅くんに怒られちゃったけれど今日だけは許して欲しい。


なんせ今日は迅くんと付き合えた最高の日だから。



幸せすぎてずっと、このままのわたしたちでいられたらいいな。ってそう思った。







「史華さん、今度成人式だよね」

「そうだよ?あっ、振袖姿の写真たっくさん送るね?」

「あーうん、楽しみに待ってるけど」

「…けど?」

「史華さん飲むのほどほどにしてよ」

「え〜、なんで?」

「史華さん酔ったら顔赤くなって目すげえ潤むの、そんな姿おれの知らない男の人に見せないで」

「…」

「そんな感じの顔ね、わかった?」

「…はーい(すき!)」








好きは閉じ込めて(完)