春、夏、秋を巡り11月
朝夕寒く感じるこの頃。

「ねえ、ねえ、今、金木犀の
香りがした。
今年初めて匂って来た。
神様からのプレゼントだー」
そんなことを喜びながらはしゃぎ
回る悠里は子猫のようだ。

悠里の部屋で、パソコンを
出して株の動きを気にしていた。

俺は親に甘えているのでは無い
IT業、株
ウェブデザイナーの会社も立
ち上げ、又加納の会社の専務
としても働いている。




「ねえ、ねえ、聞いてる?」
と側でうるさい子猫を撫で撫で
しながら生返事。

「へぇーそうか‼」
俺はPCと睨めっこ‼

気がつけば悠里とは寝る以外は
一緒にいる。

♪♩♬♪🎶♪🎶♪🎶♪🎶♪
桜佑の携帯が鳴った。


悠里は気を効かせてその場から
離れる。

きっと彼女さんからだ。

「珈琲買って来るね。」

通話の邪魔にならないように
コンビニへ行く。

悠里はコーヒーを飲まないが
桜祐は美味しいコーヒーを飲む
加納家のコーヒーも美味しいらしい。
桜佑から毎月貰っている3万から
コンビニで珈琲を買う。
毎日家計簿をつけていて
余った金額は又桜佑の通帳に
振込んでいる。

倹約家の悠里には三万で食費はあまる、最初は20万振り込んであった
目が覚めるような大金
貰えないと頑張って三万まで落とした時々桜佑が高い肉を買って来たり
色々高い差し入れをくれる
充分過ぎる。

彼、カノの付き合いでは無いので
ちゃんと、後から言われないように
きちんと使った金額、
返した金額を提示して
桜佑に渡す。

桜佑は受け取る度にハァ-
と溜息を着く。

「悠里、返さなくていいって」

「ダメ‼
ちゃんとしていないと
後々問題になったらどうするの‼」

「大丈夫だって‼」

そんな会話を思い出しながら
コーヒーを買う。

もう終わった頃かと部屋に
戻ると「出かけてくる。」
そう書き置きがあった。

バタバタして出て行ったのか
PCは立ち上がったままだった。
見てはいけない
見てはいけない
見てはいけない

震える手は見るなと言っている。

しかし悠里は意に反して?
人差し指が動く、禁断の扉を
開けてしまった。

開けたからには見るしかない、
見る為に開けたのだから
スクロールしてフォトを開く

大学生の頃の、仲間なのか
楽しそうな旅行やBBQ、賑やかな
学祭。
悠里の知らない桜祐が満面の笑顔
で写っている。

フォルダにカギが付いていて・・・
「メールアドレスなんにしょう。」
と悩んでいた時

「俺は自分の名前に電話番号
コレなら忘れないぞ!てんてん
とか入れたら大丈夫‼」
と言っていた桜佑の言葉を
思い。oOだした。

ouskexxxxxxxxxxx
!!ビ、ビンゴ
てんてんは、入って無かった。
恐る恐るスクロール

う、うわあああやべー
どっかの温泉に二人風呂?
ウソ-ン

か、かのカノジョの裸ヤバ…
ま、まさかのアレ
ヤってるの?

ぅぅぅーすげぇー
生写真って言うの?

ウワーッ下くらべるか?普通
ボロン ボロン ボロンと並ぶ
な、なにコレ∑

性に目覚める頃の16歳‼には
刺激が強すぎ


そう。
11月1日今日は悠里の誕生日🎂
捨てられた籠の中に
生まれた日は紙に書いて
あったらしい。

母親から貰ったイチゴ柄の
便箋に、悠里、11月一日生まれ
と丸っちい文字で書いてあった。

多分私の年位で産んだんだろう。
母親の事は怨んでいない、
今、自分が妊娠したら母親と同じ
事をするかも知れない。

私を捨てた事は許せ無いけど
母親にとって私は悩みの種だったん
だろう。私を捨てた事でその悩み
から逃げれたのは、母から
捨てられた事で母から悩みを
無くしてあげたんだ、
良かったと思う事にしている。


母親に嫌われたまま育つより
捨ててくれて良かったと思う。
虐待こそされなくても
それに近い事はあったかもしれない。

あんな毒親に育てられたと
してもそれは運命だと受け入れ
たのだから誰も恨まない!


だから働く迄しない‼
そういう行為はしない‼

そんな写真が、たっくさ〜ん
あった。
しかも女の子違う子ばかりだし

なんか見てはいけないものを
見た気がする。

PCを元のようにして、悠里は
バイトに出かけた。

見なきゃ良かった🦆カモ
な、なんか顔合わせにくい!
知らん振り出来るのだろうか?

「今日は元、サークルの仲間と
飲みだから夕食は要らないから」

悠里の携帯に連絡がはいる。

┉飲み会?
悠里は信じない、あの写真を
見るからに飲んだ後は乱交‼
飲み会だけじゃ終わるはずない!

"ウワッ気持ち悪い‼"
何人もの裸の男女の写真
が頭を過ぎる。

桜佑はヤバい奴だった。
そう言う奴だったかとウンザリした。


悠里には理解不能
皆んな隠すおまた金を堂々と
会ったばかりの彼女達に見せる❓
変態

「今日8時迄帰って来ないなら
もうマンションには
来ないでネ︎💕︎」
悠里は意地悪いライ〇を送る。
桜佑が乱交なんて、なんか嫌だ‼
出来たら辞めさせたい‼

悠里は8時になるのが待ち遠し
かった。
桜佑はどうするんだろう。
まさか、まさか帰って来る?
まさかダヨネー‼



「桜佑、今日飲みの後は
カラオケな‼」

「お、う、うん
良し‼
久しぶりに楽しむか!」

「気に入った子いたか?
誘うか!久しぶりに行く?
〇〇パブ?」

仲の良い奴らが誘って来る。

「いや、俺はあんなの飽きたし
お前らもいい加減やめとけよ。
後からろくな事無いぞ‼」

皆酒を飲むと記憶が飛んで
はっちゃける。
俺も飲みすぎたら記憶が
なくなり知らない女の子と
ラブホなんてしょっちゅうだった。

酒が入れば見境つかなくなる。
かなりいやらしい奴に変身する俺
ストレスの捌け口を探すかの
様に。

「お前が来ないと
盛り上がら無いんだよ!
それに・・茉緒も喜ぶぞ
最近欲求不満みたいだぞ‼」
ニヤニヤ

ギラッと目を3角にして桜佑は
睨みながら
「どうせお前が解消して
やったんだろ‼
康二達と遊ぶって出て行った
からな(笑)」
と言った。

「・・・」

「知ってるよ俺達は〇brother」

冷たく見詰める桜佑に康二は
ビビって何も言えなくなる。

「・・・」

傍にいた何人かの友人は
知っていたようだ。
皆青い顔をしていた。


親友の陽斗(はると)と勇太(ゆうた)
は、俺が知っている事に
ビックリしていた。

この二人は茉緒とは
別れろと言っていた。
茉緒が男といる所を何回も
目撃して桜佑に忠告していたが桜佑は聞き入れなかった。

桜佑のオンナと言うレッテルを
張り巡らし好き勝手

女王様のように横暴な態度
誰も逆らえない。
皆、桜佑を怖がっていた。

桜佑の女を抱けると男達は
飲みの席で群がることもあった
チヤホヤされていたのは
もはやの事実。

桜佑が何も言わない事を良い事に
遊び回っていた。

俺もぶっちゃけ誰でも良かったから、そのままに泳がせていたから、やりたい放題は、仕方が無い。

しかし俺の女と知りながら
遊んだこいつらは、
許せ無いかもな‼
俺と兄弟になろうなんざ
許せる理由が無い‼


その時桜佑の携帯にライ〇が・・・
桜佑はパッと見ると
「8時までに帰らないと
もうマンションには来ないでね💕」

何故かニヤケてしまう。
「俺、ペット飼ってるから
帰る。」

「は?いつから?
何飼ってるんだ?」

桜佑はニヤニヤしながら
康二を見つめ
「茉緒に言っておいてくれ
お前とは終わりだ‼
俺の友達だった奴とヤル女
とは付き合わない!」

「・・・いや、ヤルって・・・」

「聞いていたか?
俺の友達!だ・っ・た・奴
って言ったんだ、お前の事だ‼
康二‼」

慌てながら康二は弁解する。
「・・・いや、や、やって無い
信じてくれ。」

フッ桜佑が笑うと皆康二を
残して離れていった。
問答無用状態‼

《《ま、待ってくれー》》


陽斗は康二の、耳元で呟いた。


「ライオンを怒らせると
群れから離れ無いといけなくなる
知らなかったのか?

しかも俺達のライオンだぞ‼
お前も随分ライオンには
世話になっているはずだ
道を間違ったな‼

恩を仇で返すとは呆れたぞ」

ポンポンと肩を叩き
甘い顔で笑いながら離れて行った。

そう康二は飲食店の店長を
していた。

お客さんの注文を
ハンディ(注文を記入する機械)
を通さず受け、お客さんの支払った
お金を持ち帰る。

人の少ない時間にしか出来ない技
主に閉店前が狙いだった。
在庫の出と帳尻が合わなく
発覚した。

その事を揉み消し、賠償金を
支払ったのが桜佑だった。
桜佑にとってそれくらいは
簡単な事だ‼




「ねえ、康二遊ばない?」
「は?茉緒何言ってんだ
ライオンにバレたら大変だぞ」

「ふ~んビビってんの?
アンタ男?
桜佑にバレなきゃ良いんだし
遊ぼ、ね‼」

「ま、まあ一回くらいならバレ無いか‼」

背が高くイケメン甘いマスクの康二
に茉緒は前からモーションかけて
いた。
茉奈は、自分になびかない男は
居ないあのライオンでさえ
メロメロなんだから
と、変な自信があった。

そうして二人で、逢瀬を繰り返した。
確かに康二は茉緒の欲求の捌け口
として桜祐に尽くしたのかも
知れない。
その分桜祐は悠里と一緒に
居られたのだから

茉緒をキル為、桜祐が取った
作戦なのだろうか?

陽斗と勇太は、桜祐と歩き
ながら
『このライオンは頭がいい
平気な顔をして
事を起こす時期を狙っているのか?』
末恐ろしくもあり、
頼れる人物でもある。
それに情が深い程、裏切りの一撃
は一瞬の終わりを意味する。



時間はpm20:00
桜祐はやはり帰って来なかった。
毎年の事だが1人で迎える
誕生日の一日は長く、寂しい。

桜佑の家の鍵を持って、パソコン
抱えて桜佑の部屋へとむかう。

鍵番押してエレベーター
にのる。
悠里の部屋とは違いゴージャスな
作り、いったい家賃は幾ら何だ
ろう。

ガチャりと開けて中にはいる。
すると外の方から、ガヤガヤと
声がした。
ハッとして悠里は、寝室に駆け込み
クローゼットに隠れた。

女の子もいる👂にキャッキャと、
耳障りな声がする。
悠里は慌ててドアに鍵をして靴を持ち
クローゼットの中にかくれた。

こっそーり様子を伺いに扉を
開けた。

~~焼肉の匂いがして来た
悠里のお腹が急に興奮してきた。

美味しそうな牛肉の匂い。
ステーキやさんの前を通ると
鼻に香るいい匂いと同じクンクン


悠里は牛の中落ちが大好物
毒親が残した端を食べれるか
食べれないかだった。

ビールを極々のむ桜祐とその仲間
「ゴクッ( ✧﹃✧)美味しそう。」
悠里はお腹がが急に空いてきた。

「1口食べたい。ウマソ」

そんな時間が過ぎてゆき
クローゼットで横になっていると
少し眠ってしまった。

「アッ、桜祐さんダメ‼」

「駄目ならなんで付いて来た?」

「だってぇ~⤵」
チュッ♪チュッチュッ

そんな会話で目が覚めた。
目を擦り擦り少しクローゼットを
開けて((ビックリ

ポンポンポーン
パンツ、シャッ、ブラが悠里の
前に飛んで来た‼

《《ウワアーアきゃ━━━━っ‼》》
ゞゞゞビックリして声を上げた!

《《誰だー💢》》
パチパチパチと灯りが着いて
悠里はゴソゴソとクローゼット
から出ようとしたら

だだっ広いベットに羽毛に隠れた
可愛らしい彼女・・・
(あれ?この間の女性?と違う。)

と、上半身裸の桜祐が待ち構えて
いた。

「悠里‼ゲッ!!」
顔を見合わせた悠里と桜祐は
気まづすぎる。

「あア、ハハハハ…
こんばんはぁー
パッパソコン返しに来たら
・・・声がしたから隠れた・・・
だけ‼
ア、ハハハハ…気にしないで‼」

「・・・パソ・・コン?」
桜祐は意外な顔をする。

「ソ、パソコン
仕事につ、つ、使うでしょっ」

悠里は桜祐にパソコンを手渡
すと慌てて小走りでリビングに
走って行った。


「まて、まて、悠里そこは・・・」


行くと、重なった人達が
いっぱいいた。

《《ギエーら、乱交ーーキンモ‼》》

16歳の悠里には理解出来ない‼
桜祐には別れをハッキリと告げる。

「あ、アンタさ、さ、最低━━━━
桜祐、もう私のマンションには
来ないで‼

キモ、キモイ━━━━━━変態‼
一緒に住むのもムリムリ
あんたら、汚すぎる!
キモイ」

その声を聞いた陽斗と勇太は
ボロンと、したまま
営みをやめて、桜祐に駆け寄った。

「あの子だれ?初めてみたけど」
と胡散臭い顔をして桜祐に近づい
来た。

「俺の許嫁だ・・・」
とボソッと呟いた。

桜祐は上着をパッと着ると
悠里を追いかけた。
陽斗も勇太も
「え?許嫁」
と、唖然として二人を見送った。

「悠里、悠里、悠里」
合鍵でドアを開けた。

悠里のテーブルには
コンビニで買った
シュークリームが2個お皿に
入っていた。

桜祐はそのシュークリームを
不思議そうに眺めながら
寝室へとむかう。

悠里は寝室にこもっているようだ。

「悠里、悠里、悠里」
寝室をノックしながら声を
かけた。

真っ暗い部屋から悠里の
声がした。

「あの女の子がすきなの?
汚いから部屋触らないで〃」

悠里は以外に冷静な声で聞いて
消毒液を桜祐にシュッシュッシュ━━━━━
頭から、お股迄満遍なく吹きかけた。


桜佑は・・・ビッショビショ
「ねえ、答えて‼好きなの?」


「いや、好きとか、感情は無い‼」


「遊びであんな事はするの?
彼女が妊娠したら責任取れるの?」

「妊娠はさせない。
皆ピルを飲んでいるんだ。」

「・・・そう。
帰って続きすれば・・・
待ってるんじゃ無い。」


「いや、やらない ‼」


「もう桜祐と会いたくない!
気持ち悪い‼
汚くて汚くて汚い‼」

「皆してる事だろう。
悠里もあと何年したら理解
できるよ。」

「あんな大人数で・・・バカか?

桜祐と一緒にいたらああなるんだ
尚更嫌だね‼

鍵を置いて行ってね!
桜祐の家の鍵は玄関にあるから
持って行ってね。
ほんっと気持ワリィ‼
これ以上あんなんなら、
ぜ━━━━んぶお爺様に言って、
直ぐ解消して
もらう。」


フウ「なあ悠里悪かった。
もうあんな事はしない。
ちょっと酒飲み過ぎた!
酒飲んだら俺は変態になるんだよ‼
ごめんって‼」

「ゴメンでスムナラ警察いらない。」


「悪かったって‼」


「なんで私にあやまるの?
別に関係無くない!」




「なあ‼シュークリーム、2個ある
けど一個俺のか?」

「へ?なんで?」

「いや、コッチが聞きたい‼
なんでシュークリーム用意
したんだ?」

「別に‼ わ・た・し・のよ‼
絶対食うんじゃないよ!!」











悠里が明らかに怒っている。
なんだか可愛く思えて来た!
モロにヤキモチって分かるような
態度だし。

「悠里、」

「帰って、帰ってください‼
気持わるいんだ‼ってバ‼

どうせ結婚するわけじゃないし
何やってもいいんだろうけど
しらないっ‼

私はただの居候なんですから」

「約束するよ!
もうあんな事はしない。」

「なんでそんな事言うの?
私達は何でも無いんだから
変でしょ。」

「じゃあ、なんでもアル事に
するか?」


「何言ってんだか‼
分かんない‼」

「俺達は許嫁だ、何があっても
誰も文句は言わない。
例へば、子供が出来?ん?
悠里って・・・幾つだっけ?」

「許嫁の誕生日も歳も知らない
オタンコナスは・・・
アンタだけじゃナイノ‼」

「じゃ、悠里は俺の誕生日知って
るのか?」

[12月七日]

「・・・」

「バカじゃないの!」

「じゃ悠里の誕生日はいつ?、」

「わ・す・レ・た!知るか
桜佑が知らないんだから
意味ないよ‼
気にもならなかったんでしょうよ‼
帰って下さい。ねる。」

悠里は不機嫌極まりなく
許してもらえそうもなかった。

そんな悠里はまだ子供なのか?
俺の浮気を許さない彼女は
今迄居なかった。

みんな俺が”別れてもいいんだぞ”
の一言で黙る。

しかし悠里は許さなそうで
俺もオロオロしている自分を知る

俺にそんな事があるのかと、
フラれる事があるのかと
悠里の行動は理解できない‼
不思議な桜祐だった。