もう、わたしのことなんていいのかな。
このまま別の世界で生きてゆくのかな。

卑屈な気持ちを抱え始めた頃、鏡子から次の手紙が届いた。
今度も封筒はぱつんぱつんに肥満しており、開封すると「おたのしみぶくろ」が現れた。
少女漫画誌の付録やサンリオのキャラクターの、シールやメモ帳や便箋がどっさり。
そしてなんだか違う質感のものが混ざっていると思ったら、チョコレートが３粒転がり出てきた。

きょうちゃん、わたしたち、ちゃんとつながっているね。
胸の中がほっこりと温まり、泣きそうなほどの安心感がこみ上げてくる。
チョコは少しほろ苦くて、そんな味を選んだ鏡子が大人っぽく思えた。