思春期を迎えたわたしたちは、泥遊びや川遊びを卒業し、どちらかの部屋でまったりと過ごすのが基本スタイルになった。
わたしは絵を描くのが好きで、漫画のキャラクターの模写や、いわゆる二次創作の漫画を描き溜めたノートを机の引き出しにしまいこんでいた。
彼女が来ると、それをおもむろに引っぱり出す。鏡子がわたしの唯一にして最高の読者だった。
「すっごいね、葉菜。なんでこういうの描けるの」
いつからかわたしを呼び捨てするようになった鏡子は、フローリングに寝転がり、ポテトチップスをつまみながらそのノートをめくった。ページを汚さないよう、おしぼりでこまめに指先を拭き取りながら。
わたしは絵を描くのが好きで、漫画のキャラクターの模写や、いわゆる二次創作の漫画を描き溜めたノートを机の引き出しにしまいこんでいた。
彼女が来ると、それをおもむろに引っぱり出す。鏡子がわたしの唯一にして最高の読者だった。
「すっごいね、葉菜。なんでこういうの描けるの」
いつからかわたしを呼び捨てするようになった鏡子は、フローリングに寝転がり、ポテトチップスをつまみながらそのノートをめくった。ページを汚さないよう、おしぼりでこまめに指先を拭き取りながら。



