「さーや、良かった、助けられて…」 「ちさとくん、おはよう。」 あぁ、ちさとくんがいるってことは、学校が終わったということか。 ふと窓の外を見つめると当たりは私の飴みたいなオレンジ色だった。 「おはよう。さーや。」 と後ろからさっきよりも強い力でぎゅっと抱きしめらた。 意識すればするほど甘くなる、中毒性のある匂い、香るフゼアの匂いが、私は嫌いだ。