従業員の女性達は、スーパーで働く男性達には目もくれず、ほとんどみんな東堂さん狙い。


でも、あの人はきっと…


雫さんが好きなんだろう。


榊社長に対する態度を見てればわかる。


もちろん、僕の雫さんへの気持ちは、例えライバルが何人現れても絶対に変わることはない。


雫さんを好きな気持ちなら誰にも負けない自信がある。


だけど…


あの2人の見た目や肩書きには…勝てる気がしなかった。


「バイトなら仕方ないけど、次は飲み会ちゃんと付き合ってよ~」


「わかった」


亜美は苦い顔をして教室に向かった。


「希良、お前さ…亜美の気持ちわかってるのになんで付き合わないの?」


光平が言った。


僕が、唯一、心を許せる親友。


「前にも言っただろ。亜美のこと、女性としては見れないって」


「告白されたのに断ったんだもんな、希良。東英大学で1番可愛い女の子なのに。ほんと、もったいないよ」