「年上とか、年齢なんて全然関係ないから。僕は…雫さんの全部が好きだから」


「希良君…」


「ほんとだよ」


「あ、ありがとう。だけど…やっぱりまだ信じられなくて。私ね、いろいろあって、今、自分と向き合ってるとこで…だから、すぐに答えとか出せない…」


こんな曖昧なこと言われて、希良君はどう思うんだろ?


本当に…ごめん。


大人なのに、すごく情けない。


「ごめん。出会ったばかりなのに、無理やり自分の気持ちを押し付けてしまって。だけど…この気持ちはずっと変わらないから。返事は、焦らずに待つよ」


「希良君…優し過ぎる」


「そう? だって…僕はそんな雫さんのこと、丸ごと全部好きになってしまったから」


胸にグッとくる言葉。


そんな風に言ってくれて…


私、年下の君にずいぶん甘えてしまってるよね。


「…ごめん」


謝ってどうにかなるなんて思ってるわけじゃないけど…


今はそれしか言えなかった。


そして…


パレードが始まった。


迫力のある楽しい音楽に乗せて、キャラクター達がどんどん出てくる。


手を振ったり、踊ったり、すごく可愛い。


夜の黒が、たくさんのカラフルな絵の具で彩られたように、パーク全体が華やかに浮き上がってる。