京都の実家のお茶の販売もずっと順調で、あんこさんのアイデアで名前が決まった『前田さんちのロイヤルミルクティー』も、店の定番商品として売れ続けている。


相変わらず、社長と雫さんご夫婦もずっと買ってくれてて、両親はいつまでもあの人に感謝し続けている。


もちろん、僕も。


男が男に惚れるっていうのは、こういうことを言うのだろう。


今、榊グループは、正孝さんが入社してますます活気づいてきてる。


社長に似てとんでもなくイケメンで、誠実で明るくて、優しい正孝さん。


彼はこの先間違いなく、榊グループを引っ張っていく。


望まれるなら秘書として、榊社長の後も…正孝さんのことを支えていきたいって思ってる。


僕は、いつまでもこの会社のために生きていく。


榊社長への恩を忘れることはできないし、そうすることが自分の喜びとさえ思ってる。


「沙羅にあんまり遅くならないように伝えて。日曜日、君の誕生日…3人であの旅館に行けるの楽しみにしてる」


「沙羅も楽しみにしてたわ。もちろん私もね。久しぶりだね、あの露天風呂入りたい~早く行きたいね」


こんな幸せな人生をくれたあの人と、家族に…


僕は、一生感謝を忘れない。