果穂ちゃんは、笑いながらカフェの方に行ってしまった。


言いたいことだけ言って…


いきなり私の彼氏にされて、希良君だって迷惑だよ。


「あっ、何かパンをご馳走するから食べていってね。好きなパンを取ってもらって、レジで飲み物を注文してね」


「はい。ありがとうございます」


希良君は、遠慮がちに2個だけトレーにのせて持ってきた。


「メロンパンと塩パン…これだけでいいの?」


「大丈夫です。じゃあ、あとカフェオレ下さい」


「はい。そのままテーブルで待ってて。すぐにカフェオレ持っていくから」


「わかりました」


私は、レジを他の店員に変わってもらって、カフェオレを作った。


「お待たせしました」


希良君の前にグラスを置くと、


「ありがとうございます。あの…さっき、あの人が言ったこと…雫さんにとっては変なことですか?」


って、真剣な表情で言った。


「え?」