あなたと恋に落ちるまで~御曹司は、一途に私に恋をする~

あまりにも眩しい笑顔。


私のすさんだ心に、まるでひとすじの光が流れ込んだような…そんな温かい気持ちになった瞬間だった。


これが、私と正孝君の初めての出会い。


『経済学部…3年…』


『うん。君がよく食堂にいるのを見かけてたから。でも、最近…あんまり食堂行ってない?』


その質問にちょっとドキッとした。


なるべくお金を使わないよう、毎日お弁当を自分で作ってたから。


『あ…あの…』


『どうした? 大丈夫? 顔色…良くないけど』


私の顔を、心配そうに長身の彼が覗き込む。


思わず、目を反らせた。


『あ、いえ…別に…』


『別にじゃないだろ。何かあるなら話せばいいよ。黙ってたって問題は解決しない』


この人は…ちょっと強引。


だけど、不思議だった。


今、会ったばかりの人なのに、この人に全部話してしまいたい、すがりついて泣きたいって…


私の痛がってる心が叫んだんだ。