あなたと恋に落ちるまで~御曹司は、一途に私に恋をする~

学業とバイトを両立しながら、私なりに頑張る日々。


イヤミを言われるのにも慣れたはずが、私の気持ちは知らぬ間にどんどん闇の中に落ちていった。


こんなの、ドラマではよくある話。


自分の身に降り掛かるまで人ごとみたいに思ってた。


でも…もう限界だった。


彼女の顔を思い出す度、呼吸が苦しくなってしまう。


『私のせいで両親をあんな風に追い詰めてしまった』


私は、次第に自分を責めるようになり、大学に行くのが怖くなってしまった。


そんな時…あの人が私の前に現れたんだ。


『クロワッサン2つ下さい』


『は、はい』


『ねえ、君。うちの大学の文学部だよね?』


『え?』


『あっ…突然、ごめんね。俺は榊 正孝。経済学部3年』