あなたと恋に落ちるまで~御曹司は、一途に私に恋をする~

次は、私が頑張る番。


教室に入って、子ども達を迎える準備をした。


来てくれた子ども達に渡すラミネート加工されたレシピも、それ以外の物もキチンと揃ってる。


教室のお手伝いは、百貨店側のイベントスタッフが数名着いてくれ、みんなで気持ちを合わせていたところに前田さんが来てくれた。


「美山さん。よろしくお願いします、頑張って下さい」


ガッツポーズでニコッと笑う。


メガネの奥の目が優しいな。


無邪気な笑顔、ちょっと…何かにワクワクしてる子どもみたいだ。


「はい。ありがとうございます。前田さんも忙しそうにされてますね。本当に大盛況で嬉しいです」


朝から走り回ってる前田さんが、いつもの何倍も頼もしく見えた。


祐誠さんの期待に応えて恩返しがしたいって…きっとそう思って頑張ってるんだろう。


追い詰められたような感じゃなく、楽しそうに頑張ってる姿に好感が持てる。