私は、みんなに支えられてる。


そう思ったら、何だか自然に、勝手に…涙が溢れた。


泣いてる場合じゃない、早く眠らなきゃ。


明日は『杏』での仕事なんだから。


なぜこんなにも涙が出るのかわからない。


枕が濡れてしまうよ、いいかげん泣き止まないと。


私は、ため息をつき、ゆっくりと起き上がって洗面台に向かった。


大きな鏡に映る自分の顔。


涙の跡がついてぐちゃぐちゃだ。


目も真っ赤で…


こんなの誰にも見せられないよ。


その顔を冷たい水でバシャバシャ洗ってから、もう一度鏡を見た。


「うん、明日から、また頑張ろう」


目の前にいるもう1人の自分に向かって…私は決意を込めてうなづいた。


身も心も、引き締まった思いがした。


絶対にイベントを成功させるって、心からそう思えたんだ。