他にも新しい百貨店の出店計画など、様々な案件を抱えていたが、周りについてくれる優秀な部下達のおかげで全て上手く進んでいた。


榊グループ、百貨店の本店でのパンの大イベントも…


前田君がキチンと進めてくれている。


進捗状況も逐一報告が入り、丁寧な彼らしい対応に、イベントスタッフとして迎え入れて良かったと安心していた。


彼の情熱や信念が伝わってきて…嬉しい。


ご実家の商売も、今は軌道に乗っているようで…


あの素晴らしい茶葉なら、もう2度とお客様が離れることはないと確信している。


百貨店での売り上げも好調で、俺も、もちろんこの先ずっと愛飲するつもりだ。


前田君の成長を親御さんも喜んでいることだろう。


そして…


時々、彼からパン教室の準備を頑張っている雫のことを聞く。


俺も負けてられない。


そんな風に、彼女にはいつも勇気をもらっていた。