あなたと恋に落ちるまで~御曹司は、一途に私に恋をする~

続き…


雫さんのこと…


「あ、はい。僕は…」


この人には隠しても仕方ないと思った。


「雫さんのこと、好きです…すごく」


そうハッキリと言った僕の顔を、東堂さんは少しだけ驚いたように見た。


「そっか…」


僕はうなづき、そして…聞き返した。


「あなたも…ですよね?」


しばらく考えてたみたいだったけど、東堂さんもゆっくりとうなづいた。


「俺達は、2人とも雫ちゃんが好きで、そして…あの人も…」


あの人とは、間違いなく榊社長のことだろう。


でも、僕も東堂さんも敢えてその名前は出さなかった。


きっと…


あの人には敵わないと、東堂さんもどこかで感じてるのかも知れない。


「いつから雫さんのことを?」


「…雫ちゃんがあの店に来た時、もう、4、5年前かな? 最初はすごく素敵な人だなと思って…だんだん…っていう感じかな」