中に入ると



「ワン!!ワン!!ワン!!ワン!!ワン!!」



犬がお出迎えしてくれた


しかし俺は



「うわー!!犬!犬!」


犬怖い!!


小学生の頃犬に噛まれて以来犬がトラウマなんだ!!


しかも美優子さんの家の犬でかいし!

ゴールデンラリアットバーみたいな名前だよな!?
※ゴールデンレトリバー


「なに?樹希犬怖いの?」


紅美さんが呆れた顔で言ってきた


「助けて……」


2人の後ろに隠れる俺



居るのはいい!吠えるなばか!


そんな俺を気にもせず2人は家に上がる



「待ってくれえーー!」


俺は急いで靴を脱いで犬をスルーしようとしたが


「ワン!ワン!ワン!」


犬は俺に抱きついてきた



「うわああーー!!」


俺は恐怖で立てなくなり


犬は俺の顔をベロベロに舐め回す



「ああああーー!!助けて!助けて!」


「こーら、おもち!離れて」


美優子さんが犬を離そうとする


しかし犬は離れない


「樹希が立ち上がらないと!」


美優子さんは俺に手を差し伸べた


俺は必死にその手を掴んで起こしてもらおうとしたが


「あ…」



美優子さんは俺を引っ張らずにそのまま一緒に倒れてしまった


「いでー!」


俺は美優子さんが倒れた拍子に頭をぶつける


いてーっつーんだよ!


美優子さんはそのまま動かない


「何してんの美優子さん、どいて、助けて!」


犬は美優子さんが倒れたことに対してまた興奮気味で俺にのしかかる


「あーもー!お前ら2人がくっつくからおもちが興奮したぞ
早く起きて2人とも!」


紅美さんは俺と美優子さんを起こした


「く、くっついてないよ!」


美優子さんは慌てた表情で言った


「美優子さんが引っ張ってくれないから!」


俺も反論するが


「引っ張ったの!樹希が重いから!」


俺は重くねー!


なんやかんやで犬のおもちから抜け出せた



今まで美優子さんに嫌われてたけど多分初めて接触したと思う


早く心開け