全部心当たりがあるんだけどー!!!
「その反応は全部図星?」
「………うん」
「あたしには何でも言ってね?包み隠さず
樹希のこと好きなんでしょ?」
「………うん」
「きゃー!!!かわいいーーみーこー!!」
紅美は私に抱きつく
「からかわないでよ!
私だって恥ずかしいんだから!」
「からかってないよ!
あの第一印象やばいとか怖いしか言わないみーこに好きな人が出来るなんてあたしも嬉しいんだから」
紅美にそう言われると
確かに人と会う時は必ずまず暴力を振るわれる事が前提で距離置いてたしなー
そんな人居なかったけど
「どこが好きなの?まああいつはいいやつだけど
きっかけは?」
「どこ?きっかけ?んーー??」
どこが好きかいつから好きか
それがわかんないから好きなのかわかんないんだけどねー
「ないの?」
「……ない」
「なんじゃそら!」
「ないけど紅美がさっき言った通り
ぼーっとしてる時の頭の中は樹希が居るし
触りたくなったりする」
「そうなんだ、んまーいいけどあたしの話聞かなかったらみーこの話も聞かないからね」
「それはだめ!絶対だめ!」
「じゃあ聞いてくれ……」
紅美には隠し事もすぐにバレてたから何でも言いやすいなー
そうだよ
私はもう認めないといけない
樹希が好き
早く会いたいって思うほどドキドキしてくる
いつからこうなったのかはわかんないけど
こんなに人を思うようになったのは初めてで
ここから先は自分でもどうしたらいいかわからなかった



